フォーチュンクッキー
・帰り道
ピピピピピ…。
耳につく音が鳴り響くと同時に、シャープペンを置いた。
「はぁ~」
大きなため息をついて、腕をぐっと伸ばした。
すぐさま隣から手が伸びてきて、さっきまで書き込んでいた紙が取られる。
「じゃあ、ちょっと待ってろ」
そういわれて、すこし苦い香りが目の前にあることに気づく。
あたしのカフェオレ。
ストローを伝って冷たさがのどいっぱいに広がった。
甘さがなんとも絶妙で、それだけで幸せになれる気分だ。
明日から中間試験。
どうやら日にちも太一さんの試験日と一緒だそうだ。
聞こえはいいけれど、試験って聞くだけで少し憂鬱だ。
でも今回は専属の“先生”がいることで、進まない勉強も楽しく感じられた。
その当の先生は、コーヒー色の髪を途中かき上げながらさっきまで行っていた簡易テストの採点中。
すごいことに、太一さんお手製のテスト。
自慢の“先生”だ。
耳につく音が鳴り響くと同時に、シャープペンを置いた。
「はぁ~」
大きなため息をついて、腕をぐっと伸ばした。
すぐさま隣から手が伸びてきて、さっきまで書き込んでいた紙が取られる。
「じゃあ、ちょっと待ってろ」
そういわれて、すこし苦い香りが目の前にあることに気づく。
あたしのカフェオレ。
ストローを伝って冷たさがのどいっぱいに広がった。
甘さがなんとも絶妙で、それだけで幸せになれる気分だ。
明日から中間試験。
どうやら日にちも太一さんの試験日と一緒だそうだ。
聞こえはいいけれど、試験って聞くだけで少し憂鬱だ。
でも今回は専属の“先生”がいることで、進まない勉強も楽しく感じられた。
その当の先生は、コーヒー色の髪を途中かき上げながらさっきまで行っていた簡易テストの採点中。
すごいことに、太一さんお手製のテスト。
自慢の“先生”だ。