真夜中の果て  ー文芸部コンビの事件帳ー

発見後、警察を呼んで。

私達生徒は午後の授業を受けずに、また一斉下校となった。



私と息吹ちゃん、寧々様は駅のそばの公園で。

缶ジュース片手に、混乱した頭の中を整理すべく話し合っている。



「竹中先輩の失踪って、犯人だから逃げてるんだって噂になってたのに」
と、寧々様は言う。



「これって、連続殺人事件だよね?」



私は寧々様に頷き、
「竹中先輩と時田さんの繋がりを調べようって言っていたところだったのに」
と、メモ帳を意味なくパラパラめくる。



「竹中先輩、かわいそうに……。きっと何日も前に殺されてたんだよ。先輩がいなくなったのって、時田さん事件の少し後だもん」



寧々様が神妙な面持ちで呟く。



「橋谷先生と殺されてた時期って、そんなに変わらないのかもね」
と、息吹ちゃん。



私達は無意識に自分自身を抱きしめる動作をした。

そのことで、全員がゾッとしたことがわかった。

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