真夜中の果て  ー文芸部コンビの事件帳ー

へにゃりと、私と息吹ちゃんはその場に尻餅をついた。



先生達が教室に入って来る。

警察官の人達が、
「大丈夫ですか?」
と、私達を気遣ってくれた。



私は息吹ちゃんと顔を見合わせてから、
「大丈夫です、友達が守ってくれました」
と、答えた。



その時、警察官の内のひとりが、こう言った。



「彩葉ちゃん、よく頑張ったな」



制服を着ていてわからなかった。

その顔を見て、涙があふれてきた。



「亮介兄ちゃん……っ」



亮介兄ちゃんは、ポンポンっと頭を撫でてくれた。


















それから……。



「罪って、何だろうねぇ」
と、息吹ちゃん。



「え?」




私達は息吹ちゃんの部屋にいる。

ふたりとも、停学処分になったからだった。





「私達の罪、とは!!」



息吹ちゃんの問いに、
「学校に知らせず、危険行為に走ったためであります!」
と、冗談っぽく答える。

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