真夜中の果て ー文芸部コンビの事件帳ー
「もう、本当に無鉄砲だよね、あんた達」
と、寧々様は呆れている。
私と息吹ちゃんは顔を見合わせて、苦笑いした。
「で?事件帳は?」
「実はさ……」
と、私は話し始めた。
あの事件帳は、かなり怒っていた岡村先生に没収されたのだった。
岡村先生いわく、こんなものがあるからあなた達が危険な目に遭うんです!!……とのことだった。
「えっ、じゃあ、あれは岡村先生が持ってるの?」
目を丸くする寧々様に、私は首を振った。
「高校の卒業式の日にね、岡村先生に呼ばれてさー、返してくれたの」
「まぁ、先生もあれを持っていても仕方ないよね」
「まぁね」
と、私は笑う。
「でも、その後にね、息吹ちゃんと埋めたの。あの事件帳」
「えっ!?埋めた!?」
寧々様が私と息吹ちゃんを見る。
息吹ちゃんがパスタを咀嚼しながら、
「我が家の庭にね」
と、答えた。