真夜中の果て  ー文芸部コンビの事件帳ー

「失踪したっていう先輩と、時田さんと橋谷先生。何か関係があると思う?」

「よくわからないけど……、時田さんと竹中先輩って接点ってあるのかな?竹中先輩と橋谷先生は美術部で繋がりはあると思うけど」

「うーん、時田さんと橋谷先生も接点があるのかよくわからないよね。……授業は受けてたけどさ」



ふたりでしばらく黙って考える。



「犯人がさ、外部の人って場合もまだあるもんね?恨みとかじゃなくて、すごく残念だけど、ただ殺された可能性が出てくる」

「そっか。彩葉ちゃん、冴えてる」



急に褒められて、マゴマゴしてしまった。



「外部の犯行なのか、まず調べてみるといいかもしれない」

「うん。もしそうなら、私達は学校のみんなを疑わなくてもよくなる」



息吹ちゃんが大きく頷く。



「加瀬さんのことだって疑わなくてもよくなる」

「うん!!」




その日は、少しだけ明るい気持ちで私達は別れて。

それぞれ、家に帰った。



そして。

翌日。

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