【短】みやまの花嫁
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Side:谷口永悟
「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」
母ちゃんがおれの頭を下に押しながら、そう言って柿の木のじいちゃんを送り出す。
長々と説教を食らった後でも、今すぐ神社に戻って弥世を助け出してやりたかった。
「もう、引っ越し直前だってのにあんたは問題を起こして!」
「だって弥世が! 母ちゃんだっておかしいと思うだろ! あのみこは悪いやつなんだ!」
「まあ、巫女さんになんてことを……! あの方はね、神様に仕えてこの町の平和を守ってくださっているのよ」
「でもあいつは弥世をとじこめてたんだ! 外に出たのは今日が初めてって言ってたんだぞ!」
「全く、何を言ってるの……部屋に戻って反省してなさい!」
Side:谷口永悟
「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」
母ちゃんがおれの頭を下に押しながら、そう言って柿の木のじいちゃんを送り出す。
長々と説教を食らった後でも、今すぐ神社に戻って弥世を助け出してやりたかった。
「もう、引っ越し直前だってのにあんたは問題を起こして!」
「だって弥世が! 母ちゃんだっておかしいと思うだろ! あのみこは悪いやつなんだ!」
「まあ、巫女さんになんてことを……! あの方はね、神様に仕えてこの町の平和を守ってくださっているのよ」
「でもあいつは弥世をとじこめてたんだ! 外に出たのは今日が初めてって言ってたんだぞ!」
「全く、何を言ってるの……部屋に戻って反省してなさい!」