婚約破棄された社交苦手令嬢は陽キャ辺境伯様に愛される〜鏡の中の公爵令嬢〜
3 辺境の生活が始まる
わたしはウキウキと階段を降りる。
領地へ到着して数日たって、身体はすっかり元通りになった。
これまでは寝室で食事を摂っていたけど、今日からは屋敷の食堂でいただくことになったのだ。
「よう、マギー! もう良くなった~?」
「あっ……愛称で呼ばないでくださるっ!?」
食堂へ着くなり、辺境伯はヘラヘラと笑いながら開口一番馴れ馴れしくも、わたしの愛称を呼んできた。
ドキリと心臓が鳴って、胸を押さえる。マ、マギーなんて、うんと小さな頃に、乳母から呼ばれて以来だわ!
「なんで? 別にいいじゃん。俺たち夫婦になるんだし」
「しっ、親しき仲にも礼儀あり、ですわっ! それに、わたしたちは出会ったばかりなのに、もう愛称呼びをするなんて……」
「え? 俺たち幼馴染じゃん?」
「たった一度、たまたま、少しの時間、お会いしただけですわっ!」
領地へ到着して数日たって、身体はすっかり元通りになった。
これまでは寝室で食事を摂っていたけど、今日からは屋敷の食堂でいただくことになったのだ。
「よう、マギー! もう良くなった~?」
「あっ……愛称で呼ばないでくださるっ!?」
食堂へ着くなり、辺境伯はヘラヘラと笑いながら開口一番馴れ馴れしくも、わたしの愛称を呼んできた。
ドキリと心臓が鳴って、胸を押さえる。マ、マギーなんて、うんと小さな頃に、乳母から呼ばれて以来だわ!
「なんで? 別にいいじゃん。俺たち夫婦になるんだし」
「しっ、親しき仲にも礼儀あり、ですわっ! それに、わたしたちは出会ったばかりなのに、もう愛称呼びをするなんて……」
「え? 俺たち幼馴染じゃん?」
「たった一度、たまたま、少しの時間、お会いしただけですわっ!」