婚約破棄された社交苦手令嬢は陽キャ辺境伯様に愛される〜鏡の中の公爵令嬢〜
4 自立したい
「わたしは……あなたを愛することはないわ」
賑やかなパーティーも終わって、静寂の闇に染まった頃。
寝室に挨拶に来た辺境伯に、わたしは……そう告げた。
「…………」
彼は大きく目を見開いて、こちらを見る。
普段は、純粋な子供のように煌めいている双眸。それが悲しみに染まるのに罪悪感を覚えながらも、念押しするように、彼の視線をまっすぐに受け止めた。
少しの無言のあと、彼のほうから口火を切った。
「まぁ、俺たち正式に出会って間もないから、惚れた腫れたとかまだ分からないよなぁ~」
想定外のあっけらかんとした態度に、今度はわたしのほうが目を見張った。
「ですから、今後もあなたを愛することはないと言っているのです!」
伝わっていないのか不安になって、もう一度しっかりと伝える。
彼は仮面夫婦になるという意味を分かっているのかしら?
賑やかなパーティーも終わって、静寂の闇に染まった頃。
寝室に挨拶に来た辺境伯に、わたしは……そう告げた。
「…………」
彼は大きく目を見開いて、こちらを見る。
普段は、純粋な子供のように煌めいている双眸。それが悲しみに染まるのに罪悪感を覚えながらも、念押しするように、彼の視線をまっすぐに受け止めた。
少しの無言のあと、彼のほうから口火を切った。
「まぁ、俺たち正式に出会って間もないから、惚れた腫れたとかまだ分からないよなぁ~」
想定外のあっけらかんとした態度に、今度はわたしのほうが目を見張った。
「ですから、今後もあなたを愛することはないと言っているのです!」
伝わっていないのか不安になって、もう一度しっかりと伝える。
彼は仮面夫婦になるという意味を分かっているのかしら?