婚約破棄された社交苦手令嬢は陽キャ辺境伯様に愛される〜鏡の中の公爵令嬢〜
7 二人で小屋を作る
「もうっ! 帰って!!」
「えぇ~? 別にいいじゃん」
「わたしは一人でできますから! 帰ってったら!!」
「一緒にやったほうが早いだろう? あ、そろそろ斧が刃こぼれしてきたなぁ~」と、辺境伯はわたしの抗議を無視して、楽しそうに鼻歌を歌いながら斧を研ぎ始めた。
わたしたちは、今朝からずっとこの調子である。
朝食を終えて一人で森へ向かったら、既に彼が居座っていたのだ。
立ち退くように何度も言っても、彼はてこでも動かなかった。あまつさえ、「俺の土地なんだから好きにしてもいいだろう?」なんて腹の立つことを言ってきて……今に至るのだ。
「もう、分かったわよ。居てもいいけど、わたしの邪魔はしないでくださる?」
「りょ~うかい。俺の粘り勝ちだな」と、彼はニヤリと笑う。
「っ……!」
全く、この人は。わざと怒らせるようなことをして楽しんでいるんだわ。いい年して、子供みたいなんだから!
「えぇ~? 別にいいじゃん」
「わたしは一人でできますから! 帰ってったら!!」
「一緒にやったほうが早いだろう? あ、そろそろ斧が刃こぼれしてきたなぁ~」と、辺境伯はわたしの抗議を無視して、楽しそうに鼻歌を歌いながら斧を研ぎ始めた。
わたしたちは、今朝からずっとこの調子である。
朝食を終えて一人で森へ向かったら、既に彼が居座っていたのだ。
立ち退くように何度も言っても、彼はてこでも動かなかった。あまつさえ、「俺の土地なんだから好きにしてもいいだろう?」なんて腹の立つことを言ってきて……今に至るのだ。
「もう、分かったわよ。居てもいいけど、わたしの邪魔はしないでくださる?」
「りょ~うかい。俺の粘り勝ちだな」と、彼はニヤリと笑う。
「っ……!」
全く、この人は。わざと怒らせるようなことをして楽しんでいるんだわ。いい年して、子供みたいなんだから!