【完結】婚約破棄が破滅への始まりだった~私の本当の幸せって何ですか?~
そう言って私はお父様の判断を聞くと、大きく息を吐き出してから部屋を出ようと振り返った。
「クラリス」
お父様の私を呼び止める声が聞こえて、私はお父様のほうを見る。
「お前はお前の人生を生きればいい」
私はこくりと頷くと、深々とお辞儀をして部屋を退出した──
◇◆◇
「クラリスっ!」
ディナーを終えた後、私はラウンジの前でお姉様に声をかけられた。
ラウンジのソファに座ってお茶を飲んでゆっくりしていたようだったお姉様を私を同じようにお茶に誘う。
私が席に着くと、いつものような慈愛に満ちた優しい微笑みで見つめてくれる。
「聞いたわ、お父様から」
そうか、お姉様にもディオン様に婚約破棄されてしまったことが伝わっていたのね。
「お姉様にもご心配をおかけして、そしてご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「いいえ、私たちのことは気にしなくていいの。あなたはそれで大丈夫なの?」
「え?」
そう言うとお姉様は私を優しく抱き寄せて背中をポンポンと一定のリズムで叩きながら、声をかけてくれる。
「あなた今どんな顔してるかわかってる? とても泣きそうな顔なのよ」
「クラリス」
お父様の私を呼び止める声が聞こえて、私はお父様のほうを見る。
「お前はお前の人生を生きればいい」
私はこくりと頷くと、深々とお辞儀をして部屋を退出した──
◇◆◇
「クラリスっ!」
ディナーを終えた後、私はラウンジの前でお姉様に声をかけられた。
ラウンジのソファに座ってお茶を飲んでゆっくりしていたようだったお姉様を私を同じようにお茶に誘う。
私が席に着くと、いつものような慈愛に満ちた優しい微笑みで見つめてくれる。
「聞いたわ、お父様から」
そうか、お姉様にもディオン様に婚約破棄されてしまったことが伝わっていたのね。
「お姉様にもご心配をおかけして、そしてご迷惑をおかけして申し訳ございません」
「いいえ、私たちのことは気にしなくていいの。あなたはそれで大丈夫なの?」
「え?」
そう言うとお姉様は私を優しく抱き寄せて背中をポンポンと一定のリズムで叩きながら、声をかけてくれる。
「あなた今どんな顔してるかわかってる? とても泣きそうな顔なのよ」