オレンジジュースを飲む頃
「光瑠、先に行ってたんじゃないの?」
「ゆいに話があって、あいつらにはその事言わずに先に優大の家に向かわせた」
「私に、話って……」
「……教室戻ろう」
さっきまでいた教室に、私達は戻ってきた。
電気は消され、窓から入る日光が、教室にいる私達に浴びせる。
勿論、誰もいなかった。
「あのさ、ずっと思ってた事を言おうと思って、敢えて教室で、2人きりで」
「え、なんか怖いんですけど。大丈夫だよね?」
「何でそんな怖がるんだよ」
不安な私を見て笑った光瑠。
でも、いつもの冗談を言って笑う彼の表情とは違い、
何故かいつになく真剣な表情だった。
一体何が起こるの?