オレンジジュースを飲む頃
私は暁人の方へ体を向け、正直に話そうと思った。
けど、流石に教室では話したくない。
「別のとこで話そっか。まだ時間あるし。那津花は他の女子と何やら盛り上がってるから、今のうちに」
「うん。ありがとう」
那津花に気づかれないよう、私と暁人は別の空き教室に移動する事にした。
ここの空き教室は基本あまり使われないし、朝は誰もいないからうってつけだ。
「で、光瑠と何かあったのは察しがつくけど、何。喧嘩したの?」
「……喧嘩ではない。私が一方的に避けてるだけ」
「何をきっかけに避けるようになったわけ。金曜日の帰りでしょ。きっかけは」
「……当たり」
何もかもドンピシャな暁人。
恐ろしい。