オレンジジュースを飲む頃
「はぁ。じゃあ、暁人には正直に言うよ。光瑠にね……告白されたの。それも2回」
「……あいつ、お前に告白してたの?それっていつの事?」
「1回目は去年の冬。2学期の終業式の後。2回目はそれこそ先週の金曜日。率直に好きだって言われた」
「……やりますねぇ、光瑠君は」
暁人は感心した表情をしつつ、どこか切なげな表情をしてた。
光瑠の感情にはとっくに気づいてたようだが、他に何か知っている気がするのは気のせいなのか?
「あいつさ、前に言ってたんだよ。最初から特別な存在であるのは確かだし、俺がそうしたかったけど、彼女が拒否するだろうから怖かったって」
「……えっ?」
「〝友達〟っていう関係を望む唯穂だからこそ、俺は一歩に前に出ようと思って出られない。あいつ、そう言ってた。それも、高1の終業式の前日ね。告白の前日って事か」