オレンジジュースを飲む頃


「はぁ。じゃあ、暁人には正直に言うよ。光瑠にね……告白されたの。それも2回」

「……あいつ、お前に告白してたの?それっていつの事?」

「1回目は去年の冬。2学期の終業式の後。2回目はそれこそ先週の金曜日。率直に好きだって言われた」

「……やりますねぇ、光瑠君は」


暁人は感心した表情をしつつ、どこか切なげな表情をしてた。

光瑠の感情にはとっくに気づいてたようだが、他に何か知っている気がするのは気のせいなのか?


「あいつさ、前に言ってたんだよ。最初から特別な存在であるのは確かだし、俺がそうしたかったけど、彼女が拒否するだろうから怖かったって」

「……えっ?」

「〝友達〟っていう関係を望む唯穂だからこそ、俺は一歩に前に出ようと思って出られない。あいつ、そう言ってた。それも、高1の終業式の前日ね。告白の前日って事か」

< 49 / 67 >

この作品をシェア

pagetop