オレンジジュースを飲む頃


「暁人は本当に知らなかったの?本人から聞いてないの?」

「聞いてないから驚いてんじゃん。で、どうするつもりなの。テスト期間終わってすぐに夏休みだけど。勉強どころじゃないね」

「……赤点だけは避けるから」

「はいはい。まぁ、勉強も恋愛を頑張ってね。俺は光瑠の恋愛何気に応援してるから、唯穂がきちんと答え見つけるまで、静かに見守らせていただくから」

「……なんかごめんね。色々迷惑かけて」

「気にすんなよ。俺達友達なんだから」

「ありがとう」


暁人と友達でいられる理由。

それは、暁人のこの人柄。

冷たそうに見えるけど、人の事よく見てるし、一緒に考えてもくれる。

そんなところに救われてるから、私。


チャイムがなったので、私達は教室に戻ろうと立ち上がった。

今日の暁人はなんだか頼もしく見えるのは私だけか。



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