オレンジジュースを飲む頃
「最近、光瑠と全然話してないけど、やっぱり喧嘩したんでしょ?」
終業式の日、那津花はやはり私と光瑠の距離を気にしていたのか、疑問をぶつけてきた。
テスト期間が終わっても、昼休みに秘密基地に行きたがらないのを何とか引き留めていた那津花だけど、光瑠と一切喋らない事を気にかけてくれていたみたいだ。
「LINEじゃなくて、直接聞きたいと思っていたから、LINEでは敢えて聞かなかったの。他の皆も心配してたからさ。私には正直に話して欲しい」
「那津花……」
普段から喋ること、噂事、イケメンなど、気になるものがあれば目がない那津花。
でも、私の事はしっかり見てくれているようで、今だってこうして私に対して真剣な表情で見つめてくれる。
本当に良い友達を持った。
本当に。