ワインとチーズとバレエと教授
理緒は亮二の期待に応えるべく、熱があっても
身体がだるくても、足が痛くても、バレエスタジオへ通った。

そしてオートクチュール撮影当日が来た。その日の
空は晴天だったー

式場に向かった理緒が目にしたのは、
美しい中世の城を思わせるゴシック様式の大聖堂とチャペルで、それは有名な建築家が設計した結婚式場だった。

式場に入ると、受付の女性が

「津川理緒様ですね、お待ちしておりました。
本日は宜しくお願い致します」

と、丁寧にお辞儀をされたので、理緒もそれに合わせた。

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