ワインとチーズとバレエと教授
その2時間後、亮二も帰宅し、
お弁当を二つ持って帰ってきてくれた。
「今日も薬屋のおごりだ」
お弁当の中には、ローストビーフや、天ぷらやサラダなど、揚げ物が多かったが、豪華なお弁当だった。
「勉強会って、こんなに
豪華なお弁当に出るのね」
理緒が感心した。
勉強会とは名前ばかりで、
薬屋の宣伝だが弁当はありがたい。
「まあね、一緒に食べよう」
亮二が理緒の分の弁当も開けた。
理緒は、ほんの少し食べただけで
「もう寝るねと」
と、浮かない顔をしてベッドに入った。
亮二はまだ理緒の違和感には、
気づいていなかった。