ワインとチーズとバレエと教授
それから亮二は、何かが外れたように、何度も理緒を抱いた。理緒も決して拒否をしなかった。

自分たちの関係が恋人なのか、複雑な関係なのか、それさえも考えなかった。というより考えないようにしていた。

理緒さえ良ければこの関係でもいいとさえ思った。
亮二にとって理緒は宝石のような、特別な存在だった。

そして、理緒はいつも通りご飯を作り、いつも通りの笑顔で亮二を病院へ送り出し、
いつも通り、バレエに通い
いつも通り、亮二に抱かれた。
そんな曖昧な関係が続いた。
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