ワインとチーズとバレエと教授
理緒は、シャワーを浴びている最中、お風呂にお湯をはった。足が痛いのは、筋肉の炎症だろう。
あたためたら少しは改善しそうだ。
それにしてもダルい。
こんなに動けないなんて…
理緒はもう、前の自分の身体とは違うことを、
思い知らされた。
高濃度のビタミンは、もう手放せない。
バレエなんて、とても出来ない。海外旅行もムリだろう。いつでも、横になれる状態が必要だ。
そう思いながらシャワーを浴びると、湯船に浸かった。ちょうどいい温度だ。誠一郎には感謝するしかなかった。
今までは、汗を流したくて一時間も長湯をしていたが、それも、内科で止められた。
お風呂も、体力を奪うからだ。
理緒がお風呂から出て、ドライヤーで髪を乾かし、
バスローブを着て部屋に戻った。