ワインとチーズとバレエと教授
そう呟いて、誠一郎は目が覚めた。
四角い白い天井が見える。周りを見渡すと病室の個室に入っていた。モニターをつけられ、点滴に繋がれている。
何だろう…?
動こうとすると身体がきしむように痛い…
とにかくナースコールを… いや、ちょっと待てよ…うちの病院か?
今は何時だ?講義に行かないと…というか、何で俺はここにいるんだ…?
ととりあえず誠一郎は、点滴をぶら下げながら廊下に出ると、内科の看護師が
「藤崎先生!」
と大声をあげて、こちらに寄ってきた。
「ダメじゃないですか!起きたら!」
「何なんですか、急に…」
「朝、吐血したのですよ!覚えてないんですか?」
そうだ…吐血して…理緒がそばにいたはず…なんてことだ…!
「理緒!理緒!」
「先生、落ち着いてください!」
その声を聞いて、廊下で心配そうにしていた理緒が
駆け寄ってきた。
「誠一郎さん…!」
「理緒…」
理緒の瞳に涙の跡がある。
「大丈夫です、心配しないでください」
「"心配しないでください"というセリフは、病名を聞いた後でしょ?」
山本医師は「はぁ…」と、ため息をついた。
「あ、先生…」
「"あ、先生"じゃありませんよ。だから昨日、検査しましょうと言ったじゃありませんか」
誠一郎はうつむいた。
四角い白い天井が見える。周りを見渡すと病室の個室に入っていた。モニターをつけられ、点滴に繋がれている。
何だろう…?
動こうとすると身体がきしむように痛い…
とにかくナースコールを… いや、ちょっと待てよ…うちの病院か?
今は何時だ?講義に行かないと…というか、何で俺はここにいるんだ…?
ととりあえず誠一郎は、点滴をぶら下げながら廊下に出ると、内科の看護師が
「藤崎先生!」
と大声をあげて、こちらに寄ってきた。
「ダメじゃないですか!起きたら!」
「何なんですか、急に…」
「朝、吐血したのですよ!覚えてないんですか?」
そうだ…吐血して…理緒がそばにいたはず…なんてことだ…!
「理緒!理緒!」
「先生、落ち着いてください!」
その声を聞いて、廊下で心配そうにしていた理緒が
駆け寄ってきた。
「誠一郎さん…!」
「理緒…」
理緒の瞳に涙の跡がある。
「大丈夫です、心配しないでください」
「"心配しないでください"というセリフは、病名を聞いた後でしょ?」
山本医師は「はぁ…」と、ため息をついた。
「あ、先生…」
「"あ、先生"じゃありませんよ。だから昨日、検査しましょうと言ったじゃありませんか」
誠一郎はうつむいた。