ワインとチーズとバレエと教授
理緒の地獄のような日々が始まった。
覚悟を決めて全てをやめたー
嫌な記憶を思い出さないための、厳しいバレエと
激しいピアノと、社会復帰に成功した証の仕事を手放した。
全てを無くして、今の理緒に残るのは
孤独と虚無感と焦燥感と、不安が入り混じった気持ちだ。
そして翌日の朝を迎えた。
「今日から一ヶ月、何をしよう…」
とりあえず理緒は、テレビをつけてみたが
苦手な音や不必要な情報を入れたくないため、電源を切った。