悩める転生令嬢は、一途な婚約者にもう一度恋をする ~王族男子は、初恋の人を逃がさない~
今日の私は、ジークベルトと一緒にお茶を楽しんでいた。
この小規模なお茶会の開催場所は、ラティウス邸の庭だ。
前世の記憶を取り戻してから気が付いたことだけど、この国の人たちは庭を使いたがる。
日本にだって、飲食店のテラス席、ピクニック、ガーデンパーティ等は存在していたものの、日本人よりも外が好きなように感じる。
それは貴族や王族も同じで、天候に恵まれた日は庭でお茶や食事を楽しむのだ。
「ずいぶん眠そうだね。あまり眠れていないのかい?」
目の前のジークベルトが、少し困ったように微笑んだ。
相変わらず美少女なのか可愛い男の子なのかよくわからない顔をしているけれど、彼も確実に成長している。
10歳の頃は私の方が背が高かったのに、今では同じくらいで、2人揃って150センチちょっと。
この勢いで成長し続けたら、数年後にはイケメンと呼ばれる人種になるのだろう。
「うん……」
うとうとしながらそう返すのが私。
元から寝不足だったところに、この柔らかな風と優しい日差し。
せっかく遊びに来てくれたジークベルトには申し訳ないのだけど、すごく眠い。
彼はそんな私を見て苦笑する。
前世の記憶を取り戻したばかりの頃はよそよそしい態度を取ってしまったものの、2年も経てば慣れたもので。
気を抜きすぎて普通にあくびをしそうになり、頑張ってかみ殺した。
「この2年ぐらい、君は熱心に勉強してるけど……。なにか理由があるのかな」
「……この世界や国のことを、もっとよく知りたくて。知識の分だけ、自分の世界が広がるって思うから」
「……そっか」
自分が納得できる生き方を探すために、最初に行ったこと。
それは、この世界で勉強に励むことだった。
前世とやっていることが変わらないけれど、1番に思いついたのはこれだった。
この小規模なお茶会の開催場所は、ラティウス邸の庭だ。
前世の記憶を取り戻してから気が付いたことだけど、この国の人たちは庭を使いたがる。
日本にだって、飲食店のテラス席、ピクニック、ガーデンパーティ等は存在していたものの、日本人よりも外が好きなように感じる。
それは貴族や王族も同じで、天候に恵まれた日は庭でお茶や食事を楽しむのだ。
「ずいぶん眠そうだね。あまり眠れていないのかい?」
目の前のジークベルトが、少し困ったように微笑んだ。
相変わらず美少女なのか可愛い男の子なのかよくわからない顔をしているけれど、彼も確実に成長している。
10歳の頃は私の方が背が高かったのに、今では同じくらいで、2人揃って150センチちょっと。
この勢いで成長し続けたら、数年後にはイケメンと呼ばれる人種になるのだろう。
「うん……」
うとうとしながらそう返すのが私。
元から寝不足だったところに、この柔らかな風と優しい日差し。
せっかく遊びに来てくれたジークベルトには申し訳ないのだけど、すごく眠い。
彼はそんな私を見て苦笑する。
前世の記憶を取り戻したばかりの頃はよそよそしい態度を取ってしまったものの、2年も経てば慣れたもので。
気を抜きすぎて普通にあくびをしそうになり、頑張ってかみ殺した。
「この2年ぐらい、君は熱心に勉強してるけど……。なにか理由があるのかな」
「……この世界や国のことを、もっとよく知りたくて。知識の分だけ、自分の世界が広がるって思うから」
「……そっか」
自分が納得できる生き方を探すために、最初に行ったこと。
それは、この世界で勉強に励むことだった。
前世とやっていることが変わらないけれど、1番に思いついたのはこれだった。