軽率に恋 シリーズ1
「それに大学生の時…、思ってもないこと沢山言ったし。優衣ちゃんが好きって言ってくれた時、本当は断りたくなかったんだ。何なら、俺から言いたかった」
「ちょっと待って!話の展開についていけてないです。嫉妬とか思ってもないこととか…」
「…優衣ちゃんと距離近くない?あの隣の席の上司。ずっと離れようとしなかったよね。あれも見てて気分悪かった」
期待しないって決めたばかりなのに、また蓮斗くんへの期待が膨らんでいく。
頭ではダメだって分かってるのに、思わせぶりな言葉に、まんまと引っかかる私。
「俺。ずっと隣にいて欲しかったんだ。でも優衣ちゃん、卒業したら遠方で就職するって聞いて、遠距離なんて耐えられないから。嘘ついて好きじゃないとか言った。ごめん…」
「今更遅いよ…。それにタイミングも悪すぎ。ちょっと気持ち悪いし」
慣れないお酒を飲んで青白い顔の私を、指さして笑う蓮斗くん。