ワケありモテ男子をかくまうことになりました。
キミとの明日
私たちが付き合い始めたことはすぐに学校中に広まった。
「ゆいー、俺、悲しい!! でも、ゆいが幸せになってよかったって気持ちのほうが大きい!!」
犬飼くんから告白された日から一週間が過ぎたある日のこと。
凛大が私に泣きついてきた。
誰よりも私を支えてきてくれた大切な幼馴染。
「凛大……、ありがとう」
私は凛大の言葉に複雑さと嬉しさが入り混じった感情を抱く。
「あいつ、犬飼。ゆいを泣かせるようなことがあったらただじゃおかないんだからな!」
凛大は犬飼くんのクラスの方を睨み、大声でそう言った。
すぐ近くでそれを聞いていた杏月があははっと声を上げて笑う。
「犬飼くんがゆいを傷つけるわけないでしょ。なんてったって二人はかた〜い絆で繋がれてるんだから」
意味ありげに言う杏月に、凛大が「固い絆ってどういうこと!」とまた騒いでいる。
以前よりも賑やかになった日常に、私は何だか嬉しくなって言い合いをしている二人を微笑ましく見つめた。
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犬飼くんと学校からの帰り道を歩いていると、どこからか大柄な男たちが現れた。
「あれあれー? 瑛人きゅんじゃ〜ん。女の子と一緒にいて何だか楽しそうだね?」