ワケありモテ男子をかくまうことになりました。
第一章
拾われた子犬
「ちょっと待ってて。タオル持ってくるから」
私と二十センチ差はありそうなほど背の高い男の子を見上げてそう言った。
雨に濡れてびっしょりな男の子はぶるぶると震えながら素直に頷く。本当に寒そうだ。早く拭いてあげないと。
私は洗面所に行き、収納ボックスの中からふわふわの白いタオルケットを取り出す。
急ぎ足で彼の元に戻り、その頭にふわっとタオルケットを被せた。
濡れていない私とは違って、唇を紫に染め青褪めた顔でいる彼をこれ以上見ていられない。
「ありがとう」
「……別に。人間として当たり前のことをしただけ」
「……っ。それが今の俺にはすんごい嬉しいの」
震えた声でそう言う彼に視線を向けた。その顔はタオルケットで覆われていて見えないけれど、きっと感動しているんだろう。
「そんなに感謝しなくてもいい。私は当然のことをしただけだから」
鼻高々にそう言った私に、彼はまた吹き出した。
わしゃわしゃと髪を拭き、タオルケットで体を覆った彼の瞳が自慢げな私を映している。