君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜
「昨晩のことだが――」
私は咄嗟に指を聡一朗さんの唇に押し当てた。
「言わないでください……」
「……」
「私はあなたを」
「愛してる」
言おうとした言葉が、聡一朗さんの口から出た。
私は目を見張り聡一朗さんを見つめる。
「昨日のことを酒のせいになんかしない。俺は君を愛してしまっている。ずっとずっと前から」
「……」
「結婚を申し出た時にはもう、君のことを愛していた」
口を開きかけた私を制止するように、「だが」と続け、聡一朗さんは苦しむように目を伏せた。
「俺に君を愛する資格はないんだ」
その言葉が、重く私の胸に落ちる。
「どうして……」
涙で言葉を続けられない私を引き離し、聡一朗さんが身を起こした。
「すまない。時間をくれないか」
私は咄嗟に指を聡一朗さんの唇に押し当てた。
「言わないでください……」
「……」
「私はあなたを」
「愛してる」
言おうとした言葉が、聡一朗さんの口から出た。
私は目を見張り聡一朗さんを見つめる。
「昨日のことを酒のせいになんかしない。俺は君を愛してしまっている。ずっとずっと前から」
「……」
「結婚を申し出た時にはもう、君のことを愛していた」
口を開きかけた私を制止するように、「だが」と続け、聡一朗さんは苦しむように目を伏せた。
「俺に君を愛する資格はないんだ」
その言葉が、重く私の胸に落ちる。
「どうして……」
涙で言葉を続けられない私を引き離し、聡一朗さんが身を起こした。
「すまない。時間をくれないか」