君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜
どこか不穏もはらんだ不可解なことに思いを巡らせていると、インターホンが鳴った。
ハウスキーパーの山本さんは、今日は来ない予定だ。
宅配便かな、とインターホン画面を覗くと、見覚えのある若い男性が立っていた。
この方はたしか……。
「はい」
「あ、その声はもしかして美良ちゃんかな? 初めまして、柳瀬凌と申します」
やっぱり、聡一朗さんのお友達で、アメリカで同じく大学教授に就いてらっしゃるという柳瀬さんだ。
聡一朗さんから大学時代の時やSNSに載っている画像を見せてもらったことがあった。
聡一朗さんに負けず、目立つ容姿をされているからよく覚えていた。
「聡一朗から話は聞いているよね? その件で上がらせてもらいたくて来ました」
ん? 聡一朗さんから?
聞いた記憶がない。
最近は忙しかったし、昨晩からはあんなことがあったし……伝えるのを忘れたのかもしれない。
「どうぞお入りください」
お引き取りいただくわけにもいかなかったので、私は開錠ボタンを押した。
ハウスキーパーの山本さんは、今日は来ない予定だ。
宅配便かな、とインターホン画面を覗くと、見覚えのある若い男性が立っていた。
この方はたしか……。
「はい」
「あ、その声はもしかして美良ちゃんかな? 初めまして、柳瀬凌と申します」
やっぱり、聡一朗さんのお友達で、アメリカで同じく大学教授に就いてらっしゃるという柳瀬さんだ。
聡一朗さんから大学時代の時やSNSに載っている画像を見せてもらったことがあった。
聡一朗さんに負けず、目立つ容姿をされているからよく覚えていた。
「聡一朗から話は聞いているよね? その件で上がらせてもらいたくて来ました」
ん? 聡一朗さんから?
聞いた記憶がない。
最近は忙しかったし、昨晩からはあんなことがあったし……伝えるのを忘れたのかもしれない。
「どうぞお入りください」
お引き取りいただくわけにもいかなかったので、私は開錠ボタンを押した。