君という鍵を得て、世界はふたたび色づきはじめる〜冷淡なエリート教授は契約妻への熱愛を抑えられない〜
もちろん聡一朗さんにも連絡した。
けれども時間も時間だから、一切反応がなかった。
そうこうしているうちに、時間は十四時を過ぎた。
もう授賞式が始まってしまった。
時間を守らなかった私を、聡一朗さんはどう思うだろう。
聡一朗さんは優しいし、事情を話せば許してくれるとは思うけれども、迷惑をかけたことには変わりない。
つんと鼻の奥が痛んで、涙が零れた。
もとはと言えば、家を出たのが遅かったのがいけなかった。
紗英子さんの酷い仕打ちとはいえ、自業自得と言う部分も大きい。
あの木箱の中に入っていたものに気をとられ過ぎてしまった自分の未熟さが、情けない。
ガチャ。
涙ぐんでいたところで、突然、扉から音がした。
鍵が開いたんだ。
けれども時間も時間だから、一切反応がなかった。
そうこうしているうちに、時間は十四時を過ぎた。
もう授賞式が始まってしまった。
時間を守らなかった私を、聡一朗さんはどう思うだろう。
聡一朗さんは優しいし、事情を話せば許してくれるとは思うけれども、迷惑をかけたことには変わりない。
つんと鼻の奥が痛んで、涙が零れた。
もとはと言えば、家を出たのが遅かったのがいけなかった。
紗英子さんの酷い仕打ちとはいえ、自業自得と言う部分も大きい。
あの木箱の中に入っていたものに気をとられ過ぎてしまった自分の未熟さが、情けない。
ガチャ。
涙ぐんでいたところで、突然、扉から音がした。
鍵が開いたんだ。