【短編】かわいく、ワルく、甘く愛して。
「累さん、生き血は飲まないって言ってたけど……キミの血は飲んでるんだろう?」
「え?」
「いつも澄ました顔してる累さんがキミにはべったりだもんな? 相当美味しい血をしてるんじゃないか?」
「っ⁉」
裕くんの目がギラリと光って、私を獲物として認識してるみたいだって思った。
……ううん、“みたい”じゃなくて実際そうなんだ。
累さんが言ってたじゃない。
自分は違反吸血なんてしてないって。自分以外にもヴァンパイアはいるって。
少なくとも後者は事実だって今証明された。
前者も事実だとしたら導き出される答えは一つ。
裕くんが違反者だ。
そして今、私の血を吸おうとしている。
「裕くん、あなたがしてることは違法だよ。今すぐ私の拘束を解いてハンター協会に自首して」
そうすれば、少しは罰も軽くできるかもしれない。
少しとはいえ一緒に生徒会役員として仕事をした仲間だ。
自首してくれるなら今こうして拘束したことは水に流す――とまでは言わないけれど、罪には問わない。
そんなつもりでした提案だったけれど、違反吸血なんてしているようなヴァンパイアが言うことを聞くわけがなかった。
「え?」
「いつも澄ました顔してる累さんがキミにはべったりだもんな? 相当美味しい血をしてるんじゃないか?」
「っ⁉」
裕くんの目がギラリと光って、私を獲物として認識してるみたいだって思った。
……ううん、“みたい”じゃなくて実際そうなんだ。
累さんが言ってたじゃない。
自分は違反吸血なんてしてないって。自分以外にもヴァンパイアはいるって。
少なくとも後者は事実だって今証明された。
前者も事実だとしたら導き出される答えは一つ。
裕くんが違反者だ。
そして今、私の血を吸おうとしている。
「裕くん、あなたがしてることは違法だよ。今すぐ私の拘束を解いてハンター協会に自首して」
そうすれば、少しは罰も軽くできるかもしれない。
少しとはいえ一緒に生徒会役員として仕事をした仲間だ。
自首してくれるなら今こうして拘束したことは水に流す――とまでは言わないけれど、罪には問わない。
そんなつもりでした提案だったけれど、違反吸血なんてしているようなヴァンパイアが言うことを聞くわけがなかった。