私とキミと、彼と
「あー!凌哉さんやっと来た!
凌哉さんが彼女連れてくるって言うから、2時間前からここで待ってたんすよ!」
凌哉くんの姿を見るなり、直ぐに彼に詰め寄る男性が1人。
わー…声だけでわかる。
この人絶対に陽キャだ!
…どうしよう。
いかにも〝陽キャです〟って感じのノリ、私にはよく分からない。
しかも偉い人なんでしょ?
どんな風に挨拶していいのかも分からず、私はさらに身を縮めて彼の背中で息を潜める。
そうこうしているうちに、今度は別の男性の声が聞こえてきて…
「璃汰が早く来すぎなだけでしょ。
僕らはそんなに待ってないよ。」
あ…この声は優しそう。
すごく穏やかで、まさに〝優男〟って感じのイメージだ。