私とキミと、彼と
「じゃあ…改めて紹介するな。
こちら、俺の彼女の千夏ちゃん。」
ポンと私の頭の上に手を置いた彼に続いて、私も頭を下げた。
「初めまして。
望月千夏です。よろしくお願いします。」
「…そんで、こっちの三人衆は俺の仲間。」
3人まとめて雑に紹介する凌哉くんに、〝陽キャさん(仮)〟はブーイング。
「凌哉さん雑すぎ!
ちゃんと1人ずつ紹介してくださいよー。」
「俺は今、かわいい千夏ちゃんがこの部屋にいる事実を噛み締めてる最中なんだよ。
…てことで、各自で自己紹介よろしく。」
真顔で意味不明なことを言い出す彼に、私も含め全員が呆れ顔。
まぁ…凌哉くんのことだからきっと、少しでも早く打ち解けるように気を使ってくれたのだろうけど…
もっとマシな理由付けはできなかったのだろうか。