私とキミと、彼と

｢ほら、最後恭平！｣





｢…いや、俺はいいって。

もう既に知ってる仲だし。｣





｢シラケること言うなよなー、ほら！｣







璃汰に強引に背中を押され、私の目の前にやってきたきょんちゃん。

気まずそうに目を逸らすと、一度咳払いをしてから簡素な自己紹介をした。







｢…風間恭平。

呼び方は…そのままでいいよ。｣





｢うん。きょんちゃん。｣







再会した瞬間、私が咄嗟に〝きょんちゃん〟って呼んでしまったから…

本当は付き合っていた当時のあだ名で呼ぶのは、凌哉くんに対して少しだけ後ろめたさを感じるけど…。


…でも、今更呼び方を変えるのも不自然だもん。仕方がないよね…？