私とキミと、彼と







「……していいの?」







いつもより低く響く彼の声がやけに色っぽく聞こえて、思わず息を飲む。

投げかけられた問いに小さく頷くと、彼は間髪入れずに言葉を続けた。









「俺の言う〝独り占め〟って…

キスとかハグとか…千夏が想像してるような可愛らしいもんじゃないけど。」







「…私、凌哉くんになら何されてもいい。」








紛れもなく本心だ。


私も…はやく凌哉くんのものになりたい。

身も心も繋がって…そうしたらきっと、今よりももっと深く愛し合えるはずだから…。




しかし、堂々と言い放つ私とは相反し、彼は大きくため息をついた。










< 78 / 95 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop