私とキミと、彼と
「…その代わり、何かが当たっても怒るなよ?」
「何かって?」
先程の子どものような仕草とは打って変わって、突然低く静かな声でそんなことを呟く彼。
〝何か〟とは…?
私の頭の中にたくさんのハテナマークが浮かんだ時…
彼が私の腰をぐっと自分の方へと引き寄せる。
すると、内腿の付け根辺りに何やら硬く熱いものが当たって……
まだそういった行為を経験したことがない私でも、ソレが何なのか察した。
慌てて顔を上げると、彼と目が合って…
「────…俺も健全な男子高生なもんで。」
片方だけ上がった口角が、やけに色っぽくて…
私の顔はみるみるうちに熱を帯びていく。
「〜っ!////
ばか!変態!/////」
「生理現象なんだから、しょうがないだろ?
鬼畜な千夏が悪い。」
「わざわざ言わなくてもいいでしょっ!」
きっと私の恥じらう顔が見たくて、わざとあんなことを言ったのだろう。
意地悪な彼の胸を数回叩いて怒るけど、当の本人は楽しそうに笑っている。