狂い咲きの蝶
学校では下を向いたまま一日を過ごす。

授業中はなんとかノートをとるけど、その授業内にたまに思い出したくないことが出てきたりする。

授業中に震えたりないたりすると、目立つし迷惑かけるから、そんなときはそっと教室を抜け出した。


「桜山最近どうしちゃったんだろう?」
「男でもできたんかな?」

私が近くにいることも知らないで勝手に噂する男子。

今までは笑顔で流すことができたのに、今はそれができない。

次第に異性どころか、人間すら面倒くさくなってきた。



私は、いつもずっと完璧な女の子として人の目に映りたいって思ってきた。

それが仇になったのかな。
私は急に暗くて地味な女の子になった気がする。



自分の中にあった花が一瞬にして枯れた気がした。
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