狂い咲きの蝶
だけど、私にだって好きな人くらいいる。
今年はじめて同じクラスになった、勇樹君。
クラスのムードメーカーで、いつもみんなを笑わせてくれる。
“追試の番長だ!!”
と、自分で認めるくらいの追試の常連で、成績があぶなっかしいゆえ、卒業も危ないんじゃないかと先生にも眉をひそめられているほどだ。
だけど、彼の持ち前の明るさとあいきょうのせいだろうか。結局どうにかなっていた。
「晴さんや~晴さん~♪」
「どうしたの?」
「やまかけうどん。」
「…は?」
「テストのヤマ教えてぇ!」
今日も勇樹君は明るく歌うように話しかけてくる。
普段あまり仲良くない人にテストのヤマを教えるのはあまりいい気持ちはしないけど、
勇樹ならなぜか許せてしまう。
それに好きな人に頼られるのってうれしい。
私は笑顔で勇樹にノートを見せた。
今年はじめて同じクラスになった、勇樹君。
クラスのムードメーカーで、いつもみんなを笑わせてくれる。
“追試の番長だ!!”
と、自分で認めるくらいの追試の常連で、成績があぶなっかしいゆえ、卒業も危ないんじゃないかと先生にも眉をひそめられているほどだ。
だけど、彼の持ち前の明るさとあいきょうのせいだろうか。結局どうにかなっていた。
「晴さんや~晴さん~♪」
「どうしたの?」
「やまかけうどん。」
「…は?」
「テストのヤマ教えてぇ!」
今日も勇樹君は明るく歌うように話しかけてくる。
普段あまり仲良くない人にテストのヤマを教えるのはあまりいい気持ちはしないけど、
勇樹ならなぜか許せてしまう。
それに好きな人に頼られるのってうれしい。
私は笑顔で勇樹にノートを見せた。