狂い咲きの蝶
「おいおまえ、三小出身だよな!?」
「そうだけど…」
「桜山杏音って知ってるか!?」
「!!」
中学三年の夏、急に同級生に話しかけられた。
そのころ僕は新しい恋に走りかけていたが、彼女の名前を聞いただけでまるでそこに吸い込まれていくような気持になった。
「杏…、桜山がどうした?」
「あいつのせいで俺、塾のトップになれねぇんだよ」
「あぁ…あいつ優秀だからな。あきらめろ。」
「桜山さん…なんてったって南高トップ合格狙いだからな。。。」
「南高?…さすが杏音ちゃんだな。」
南高はトップ校といわれるトップ校だ。この中学からも合格するのは毎年3,4人がせいぜいだった。
学年14位。評定平均4.5…。
僕だってどちらかといえば優秀だが単純に考えてこの成績だと南高は難しい。
だけど実際、その日から狂ったように勉強する自分にブレーキがきかなくなっていた。
「そうだけど…」
「桜山杏音って知ってるか!?」
「!!」
中学三年の夏、急に同級生に話しかけられた。
そのころ僕は新しい恋に走りかけていたが、彼女の名前を聞いただけでまるでそこに吸い込まれていくような気持になった。
「杏…、桜山がどうした?」
「あいつのせいで俺、塾のトップになれねぇんだよ」
「あぁ…あいつ優秀だからな。あきらめろ。」
「桜山さん…なんてったって南高トップ合格狙いだからな。。。」
「南高?…さすが杏音ちゃんだな。」
南高はトップ校といわれるトップ校だ。この中学からも合格するのは毎年3,4人がせいぜいだった。
学年14位。評定平均4.5…。
僕だってどちらかといえば優秀だが単純に考えてこの成績だと南高は難しい。
だけど実際、その日から狂ったように勉強する自分にブレーキがきかなくなっていた。