悠久の絃
来週から毎日歩く通学路を悠先生と確認しながら学校に行った。

正門の前でブレザーを着て、もう一度身だしなみを整える。

悠先生もスーツのジャケットを羽織って、より一層かっこよさが増している。




守衛さんに案内してもらって校長室に着いた。




コンコンコン

赤城「失礼します。」

「、、失礼します。」


??「はじめまして。校長の馬場です。どうぞお掛けください。」


悠先生を真似て挨拶して、椅子に座った。


高山「こんにちは。久しぶりだね。
早瀬さんの担任になりました、高山慧です。よろしくお願いします。」


あ、進くんのお兄さんだ。そういえば、学校の先生って言ってた。



「お久しぶりです。えっと、よろしくお願いします。」


馬場「あら?もうお知り合いなの?」


高山「先日の事故で弟が入院しまして、その時に一度お会いしました。」


馬場「そうなのね。
早瀬さん、来週から始まる学校生活、心配することはないわ。補習はいくらでも受けたらいいし、興味のあることはどんどん勉強していきましょう。
体調が悪くても、こちらは最善の考慮をするから、心配しないでね。」


「ありがとうございます。精一杯頑張ります。」


高山「じゃあ、テスト受けに行こうか。
先生に着いてきてね。」


リュックからペンケースを出す時に、悠先生が大丈夫だよ。と声をかけてくれた。

その一言が私の緊張を解してくれた。








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