悠久の絃

もう一度お兄ちゃんに

〜瀬堂side〜

遅めの昼休憩から戻ってくると俺宛に電話があったらしい。

その主に折り返して電話すると、切羽詰まりすぎてたから会いに行くことにした。





in NICU休憩室


「で、どしたの?」


赤城「ちょっと今日帰れそうにないんです。でも、イツメンは当直とか夜勤とか彼女とデートとかで頼めそうになくて、瀬堂先生今夜空いてたりしますか?」


あー、そういうことね。絃ちゃんが1人になっちゃうからね。


「空いてるよ。」


赤城「いとちゃんのことお願いしてもいいですか?」


「うん。ただ、今日中に仕上げたいこともあるから、8時過ぎになっちゃうかも。」


赤城「ありがとうございます!先にご飯食べておくように言っておきます。あと、出来たらでいいんですけど、軽く診察もお願いしてもいいですか?今日初めての学校だったのでしんどくなってないか心配で。」


「いいよ。今夜は僕が責任もって絃ちゃんをみておくから、心配せずに仕事に集中しな。」


赤城「ありがとうございます!」


「じゃあね、研修頑張れー!」


赤城「はい!」






医局に戻ってなるべく早く帰れるように仕事を終わらせる。

とはいえ、学会の資料準備が早く終わるなんてことは無い。

時刻は20時過ぎ。

急いで帰る準備をして医局を飛び出した。





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