悠久の絃
3人が部屋を出た後、私は声を上げて泣いていた。



「う、うわぁーん、うわぁぁん、うう、ヒック」



上宮「痛いな。ほっぺ赤くなっちゃってるから冷やそうな。」


氷の入ったビニール袋を頬に当ててくれる上宮先生は、悲しげな顔をしていた。



上宮「なんで点滴抜いて部屋から出ちゃった?」



上宮先生なら、怒らずに聞いてくれるかな。



上宮「俺は怒らないつもりだから、話してくれると嬉しいな。」



「うぅ、ヒック、、お家に、、帰りたかった。ヒックヒック、、悠、せんせ、、に、会いたかった。」



上宮「そうか。じゃあ、次の質問ね。なんで入島先生から逃げちゃった?」


「、、怖、、かった。、、おうち、帰る、、」



上宮「うん。お家帰りたいね。後で夜星先生が来るから聞いてみような。
とりあえず今は、ゆっくり深呼吸しよう。」



「はぁはぁ、、ゲホゲホッッ、、はぁ、、うっ、、はぁはぁ、、」



上宮「ん?絃ちゃん?深呼吸だよ。体の力抜いて。」



あ、、れ、、息、、できな、、い、、


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