悠久の絃
母「嬉しいわぁ。絃ちゃん、こんなに大きくなったのね。
何食べたい?お母さん張り切っちゃうわ!」


「あ、ありがとうございます。でも、今は大丈夫です。」


お母さん、優しい人で良かった。



悠「病院の食堂で食べてきたんだ。夜だけでいいよ。あと、年末年始仕事だから昼間よろしく。」


母「わかってるわ。綾も仕事なのよねぇ。お父さんはいるみたいだから。」


悠「なら良かった。いとちゃん、僕の部屋行こうか。」

コクッ



悠先生に続いて階段を上り、部屋に入った。


悠「ここが僕の部屋なんだ。

ベッドに座って。横になってもいいよ。一旦深呼吸しよう。」



あ、、気づかれてた。

さっきから少しずつ苦しくなってきていた。

でも、喘息じゃない、、





「んっ、、ケホッケホッ、、はっ、、はっ、、っう、、はぁ、、」



悠「ゆっくりでいいよ。まだ緊張するね。」


話しかけながら背中をさすってくれる。

優しい悠先生の手が、背中にぴたっとくっついている。


「はぁ、、はっ、、、ケホッケホッ、、、、はぁ、、うぅ、はっ、」


悠「泣かないでいいよ。深呼吸して。


吸って、、吐いて、、吸って、、吐いて、、


そう、上手上手。そのままゆっくり深呼吸してて、」





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