悠久の絃
3人で医局に戻ると上宮先輩と医局長がいた。



上宮「おつかれ。肺炎?」


「いえ、レントゲンに異常はありませんでした。おそらくストレスによる発作です。気道がかなり狭くなってたので挿管しました。」


入島「挿管するほどの発作か。まだ大部屋に移るのは厳しそうだね。」


瀬堂「喘息は、僕と椎名先生と赤城先生でなるべく早く安定させます。

お腹の治療、大丈夫そうですか?挿管したので2日は安静にして欲しいですが、日程等組むなら今が最適かと。」


上宮「ああ。そうだな。今回の挿管は瀬堂の指示だと聞いたからやむを得ないと思うが、かなり厳しいな。
眠ってる間にエコーだけやるか?」


「それもありですね。」


入島「目が覚めたら抜管、経過観察、病状説明、治療でいいんじゃないかな?なるべくスピーディに進めた方が絃ちゃんにとっていいと思うよ。
ただ、治療はゆっくりね。強引に進めて治療を拒否されたら元も子もないからね。

あ、みんな居るから伝えておくね。絃ちゃんを精神的にも安定させるために、児童精神科からも1人来てくれるそうだよ。カウンセリングもその先生頼んじゃって大丈夫みたい。なるべく多くの人達とコミュニケーション取れるように配慮よろしくね。

院長も気にかけてるし、VIPと同等かそれ以上の対応でいいとの事なので、そこを忘れないでね」


「わかりました。
会議はどうなりましたか?決定しました?」


上宮「ああ。悠が引き取ることになった。一緒に暮らすこと、いつ話す?」


瀬堂「僕は早めがいいと思うけどね〜。どう?赤城先生?」


赤城「僕はまだ先でいいと思います。今、いとちゃんの体には色んなことが起こってて、その事を話すとさらに混乱しちゃうと思うので。児童精神科の先生と相談します。」


「それがいいね。」


赤城「あの、」











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