悠久の絃
夜星「2つ目の方法でいきましょう。今の彼女の体力では手術に耐えられません。だったら体力の回復を待つより少しでも治療を始めた方がいい。」


上宮「俺もそう思う。」


椎名「俺もです。」


「僕も、」



ああダメだ。声が震える。


「僕も、そう思います。」


鶴川「わかりました。では日程を決めましょう。なるべく明日がいいのですが何か予定ありますか?」


夜星「さっき挿管して、明日抜管予定なので明後日にしていただきたいです。」


鶴川「わかりました。明後日は僕が外来なので夜の治療になってしまいます。それでも大丈夫であれば明後日の19時に産婦人科の僕の診察室で待ってます。」


夜星「わかりました。とりあえず今日は眠っている間にエコーだけやろうと思うのですが、一緒に診ていただけますか?」


鶴川「もちろんです。」



淡々と治療の予定が組まれていく。明後日、僕は当直。診察室へ僕が連れていくことになるだろう。いとちゃんにとってとても辛い治療になると思う。僕はそれを見て耐えられる自信が無い。




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