悠久の絃
~赤城side~


イッた。まだ体は少しビクビクしているが、もう意識はないだろう。

イク瞬間、僕の腕をどこにそんなに力があるのか分からないくらい強く掴んだ。
涙を流しながら眠る彼女の頭を撫でてカーテンの奥へ行った。



上宮「悠、お疲れ様。今どれくらい取れたか数値取ってる。」


夜星「治療開始からイクまで1時間32分。最後はペースが少し早くなってたからね。でも、感度は悪くないと思う。」



ピッピッと音がして画面上に数値が現れた。

42


鶴川「うーん。初めてなら上出来ですね。今から洗浄するから2位は減るとして、27も減るのか。
ただ、痛みが出るのは15くらいですし、あと2回は要治療ですね。」


夜星「あと2回か。絃ちゃん、大丈夫そう?」


「ちょっと、きついと思います。今も泣きながら寝ています。ただ、やらなきゃ彼女が辛いので。僕も児童精神科の日向先生と相談してみます。」


上宮「うん。それがいい。今日も治療が嫌で逃げてたしな。」


鶴川「分かりました。じゃあ、とりあえず彼女の体力の回復を待って次は3日後にしましょう。
もし、メンタル的に来ているのなら最大でも伸ばせるのは1週間です。1週間以上待ってると数値をさらに増やすことになりますからね。」


夜星「分かりました。」


鶴川「じゃ、洗浄して終わりましょうか。」



鶴川先生の洗浄が終わるまで待ち、いとちゃんに服を着せた。
そのまま抱き上げ、病室のベッドに寝かせる。



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