悠久の絃
~絃side~

真っ白な場所から現実に引き戻された。

窓から白い光が入り込み、時計は4時47分を指している。
気づけばズボンも下着も履いている。


昨日のことを思い出した。
すごく鮮明に覚えている。



気持ち悪い…何もかもが気持ち悪い。

もう、あんなの二度とやりたくない。




静かにドアが開かれた。
入ってきたのは悠先生。近づいて来るけど、すごくスローモーションに見える。



待って。来ないで。


「ヒューヒュー…ハァ…ヒューヒュー…やっ、!…来な、、いで」


赤城「いとちゃん?呼吸整えよう。」


やめて。触らないで。こっちに来ないで。



「ねえ、やだ。ヒューヒュー…来ないで…ヒューヒュー…やだ!ゲホゲホッ!…触らないで!」


赤城「いとちゃん、落ち着いて。発作でちゃう。僕だよ。悠だよ。」




そんなの分かってる。
だから、こっちに来ないで。触らないで。



悠先生の手が、私に触れた瞬間

「ぅっ、!…ゲホッッ…オエッ…ゲホゲホッ…オエッ…」

吐き出してしまった。



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