悠久の絃
とは言っても、昨日の夜ご飯もろくに食べていないし、朝ごはんもまだ。出てくるのは酸っぱい胃液だけ。


赤城「すみません!赤城です!いとちゃん嘔吐してしまったので、処置室の確保とベッドシーツの交換お願いします。」


「ゲホゲホッッ!…ヒューヒュー…ヒューヒュー…ハァ…ゲホッ」


すぐに看護師さんが入ってきた。でも、夏くんでもこのちゃんでもない。


看護師「医局の隣の処置室確保しました。」


赤城「ありがとうございます。いとちゃん、ちょっとごめんね。」



そういうと先生は私を抱っこして走り出した。


「嫌!やめて、、離して!!ヒューヒュー…ゲホッッ!ゲホッ!…ゥゥゥオエッ…オエッ…ヤダヨォ…」



どうしよう。先生の白衣汚しちゃった。

先生は廊下に出ても走ってて、すぐに部屋に入れられた。

ベッドに寝かされて


赤城「いとちゃん、ごめんね。少しもしもしさせて。」


と、シャツの中に手を入れようとした。




「ゲホゲホッッ!!…嫌!…ハァハァ…触ら、、ないで!ゲホゲホッッ」


赤城「じゃあ、吸入だけでもさせて。まだ発作は小さいから、今のうちに落ち着かせよう。」


そう言って小さな機械を口元に近づけた。

でも、触られたくない。

気づけば先生の手を振り払って、機械も床に落ちていた。











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