悠久の絃
椎名先生はいつもこうして落ち着くまで背中をさすってくれる。
先生達の中でいちばん怖いのは椎名先生だけど、いちばんギャップがあるのも椎名先生。
フルフル
「今は痛くない。」
椎名「よかった。じゃあ部屋に戻るか。」
やだ。部屋に戻りたくない。部屋に戻ったら1人になっちゃう。それに、悠先生も来ちゃう。
だったら椎名先生と一緒にいたい。
椎名先生の白衣の後ろを少し掴んだ。
「…ゃだ。部屋戻らない。」
椎名「なんで?」
「部屋、戻ったら1人になっちゃう。それに、悠先生も来ちゃう。
昨日の、思い出しちゃうの。怖いの。みんな怖い」
椎名「俺は怖くないの?」
「椎名先生はちょっと怖い。でも、今は悠先生より怖くない。」
ちょっと座ろうか、とベッドに座らせてくれた。
椎名「さっきみたいに少し苦しくなる質問かもしれない。
今怖いのは誰だ?」
椎名「昨日お腹の治療をした悠と、夜星先生と上宮先生と鶴川先生か?」
そう。その4人が怖い。怖いんだよ。
「ひゅっ、、はぁ、はっ、、ちょっ、と、、ひゅ、まっ、て、、」
椎名「苦しいな。その4人で合ってるな?」
コクッ
椎名「夏は?夏と佐々木さんは平気か?瀬堂先生も大丈夫か?」
コクッ
椎名「絢杜と瑛杜は?」
「ひゅっ、けほっ…だい、、じょ、ッッ、、ぶです。」
椎名「首を振るだけでいい。無理するな。
昨日の治療、辛かったんだな?」
コクッ
椎名「さっき少しカルテを見た。
今日と明日はお腹の治療はしない。それは絶対。体力の回復を待たなきゃ行けないからな。
だから、今日と明日はあの4人は怖くならないし、治療をしない。
さっきの悠は怖くなかっただろ?無理矢理聴診しようとしてたか?」
フルフル
椎名「そうだよな。たしかに、悠は治療の時は止めてあげられないかもしれない。でも、診察の時はゆっくり進めてくれるだろ?」
コクッ
椎名「多分だけど、それは他の3人の先生も一緒。それは分かるか?」
コクッ
椎名「俺は今日当直だったから昼前には悠と一緒に帰る。吸入は瀬堂先生が来てくれるから。
それに、そろそろ凑も来てくれる。怖かったらその2人でもいいし、夏と佐々木さんとか、絢杜、瑛杜に相談しろ。
いいな?」
コクッ
椎名「よし、じゃあ朝飯の時間だ。呼吸も整ったし、食べ終わるまで見ててやるから部屋戻るぞ。」
先生達の中でいちばん怖いのは椎名先生だけど、いちばんギャップがあるのも椎名先生。
フルフル
「今は痛くない。」
椎名「よかった。じゃあ部屋に戻るか。」
やだ。部屋に戻りたくない。部屋に戻ったら1人になっちゃう。それに、悠先生も来ちゃう。
だったら椎名先生と一緒にいたい。
椎名先生の白衣の後ろを少し掴んだ。
「…ゃだ。部屋戻らない。」
椎名「なんで?」
「部屋、戻ったら1人になっちゃう。それに、悠先生も来ちゃう。
昨日の、思い出しちゃうの。怖いの。みんな怖い」
椎名「俺は怖くないの?」
「椎名先生はちょっと怖い。でも、今は悠先生より怖くない。」
ちょっと座ろうか、とベッドに座らせてくれた。
椎名「さっきみたいに少し苦しくなる質問かもしれない。
今怖いのは誰だ?」
椎名「昨日お腹の治療をした悠と、夜星先生と上宮先生と鶴川先生か?」
そう。その4人が怖い。怖いんだよ。
「ひゅっ、、はぁ、はっ、、ちょっ、と、、ひゅ、まっ、て、、」
椎名「苦しいな。その4人で合ってるな?」
コクッ
椎名「夏は?夏と佐々木さんは平気か?瀬堂先生も大丈夫か?」
コクッ
椎名「絢杜と瑛杜は?」
「ひゅっ、けほっ…だい、、じょ、ッッ、、ぶです。」
椎名「首を振るだけでいい。無理するな。
昨日の治療、辛かったんだな?」
コクッ
椎名「さっき少しカルテを見た。
今日と明日はお腹の治療はしない。それは絶対。体力の回復を待たなきゃ行けないからな。
だから、今日と明日はあの4人は怖くならないし、治療をしない。
さっきの悠は怖くなかっただろ?無理矢理聴診しようとしてたか?」
フルフル
椎名「そうだよな。たしかに、悠は治療の時は止めてあげられないかもしれない。でも、診察の時はゆっくり進めてくれるだろ?」
コクッ
椎名「多分だけど、それは他の3人の先生も一緒。それは分かるか?」
コクッ
椎名「俺は今日当直だったから昼前には悠と一緒に帰る。吸入は瀬堂先生が来てくれるから。
それに、そろそろ凑も来てくれる。怖かったらその2人でもいいし、夏と佐々木さんとか、絢杜、瑛杜に相談しろ。
いいな?」
コクッ
椎名「よし、じゃあ朝飯の時間だ。呼吸も整ったし、食べ終わるまで見ててやるから部屋戻るぞ。」