【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
それに社交界を生き抜いていくのは本当に大変だ。
理想の婚約者を手に入れるのはもっと大変。

ここではじめてシャルルは自分の思い通りにならないという現実を知ることになる。
サシャバル伯爵邸でシャルルは女王様だった。
全てが思い通りで何もかもが楽しかったのに……。

(……どうしてわたくしの思い通りにならないの?アイツもアイツも、全部消えちゃえばいいのに)

シャルルは伯爵家。子爵家、男爵家の令嬢達は敵じゃない。
問題なのは侯爵家と公爵家の令嬢達は脅しも虐めも権力も通用しない。
外見ではシャルルが勝っていても、生まれた家の差はどうにもならない。

カトリーナとシャルルの関係と同じだと理解すると、イライラが更に増していく。

(あーあ、わたくしが公爵家に生まれていたら全てを手に入れられたのに……)

成長して社交界に出るにつれて、シャルルは令息達にもてはやされるようになる。
シャルルが努力しているのは、この国の第二王子オリバーを手に入れるため。
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