【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
クラレンスは「わかった。無理だけはしないでくれ」と言った後に、これからどうしていくのかを話してくれた。


「本当に……そんなことが?」

「ああ、そうしていきたい」

「……」

「俺と結婚することによって、カトリーナを虐げていたサシャバル伯爵家に恩恵を与えたくないんだ」


クラレンスの言葉からカトリーナを大切に思ってくれることが伝わった。


「今日はゆっくり休んでくれ」


クラレンスの言葉にカトリーナは頷いた。

その後、入れ替わるように入ってきたニナとトーマス。
ニナは泣いていたのか瞳は真っ赤になって、肩は揺れている。
その手にはカトリーナがプレゼントしようと思っていたオレンジ色のストールが手に握られていた。
トーマスはゴーンと色違いの靴下を大切そうに持っている。
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