【書籍化&コミカライズ】虐げられていた身代わり令嬢が呪われ王子に溶けるほどに愛されるまで
「カトリーナとまた会えてとっても嬉しいわ。カトリーナのために買ったドレスがたくさんあるの!あとでニナと選んでね」

「はい……ありがとうございます」


以前、会った時と同じでおっとりとした雰囲気にカトリーナの緊張は解けていく。
そんな時、国王がカトリーナに問いかける。


「クラレンスからカトリーナとの結婚を考えていると聞いたが、カトリーナの気持ちを聞きたい」

「はい、陛下。クラレンス殿下は……私にはもったいないくらい素敵な方です」

「ほう……」

「とても優しくて、私を心配して気遣ってくださいます。何も持ってなかった私にたくさんのものを与えてくれました。深く感謝しています」

「…………」

「クラレンス殿下がいなければ、私はこんな風に笑えませんでした。いつも手を握ってくれたり、髪を撫でてくれたり、綺麗な魔法を見せてくれたり……。一緒にいると心がポカポカと温かくなるんです」


カトリーナはクラレンスを見て微笑んだ。
クラレンスと共にいると自然と笑顔になる。
彼の真っ白な肌がほんのりと色づいているような気がした。

王妃は「まぁ…!」と、嬉しそうに手を合わせいる。
国王は何度も何度も頷いてカトリーナの話を聞いていたが、ふと、カトリーナに問いかける。
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